チャペル装花完全ガイド|トレンドから予算相場まで

結婚式のシーンで最も印象に残るのが、純白のドレスに映えるチャペル装花です。 美しい花々が彩る祭壇の前で交わす誓いは、おふたりとゲストの心に永遠に刻まれる特別な瞬間となります。
近年のチャペル装花は、従来の純白のイメージだけでなく、ナチュラルテイストやモダンスタイル、さらにはサステナブルな装花まで、表現の幅が大きく広がっています。 個性的な演出や、予算に応じた多彩なプランも登場し、おふたりらしさを存分に表現できる時代になりました。
しかし、選択肢が広がる一方で、多くのカップルが装花選びに悩みを抱えています。 「適正な予算の相場は?」「トレンドのデザインって?」「季節に合った花材の選び方は?」など、様々な疑問が装花選びの障壁となっているのです。 本記事では、そんな装花選びのお悩みを解決する情報を、以下の3つの視点から詳しくご紹介します
・最新のチャペル装花トレンドと人気デザイン
・予算別プランと具体的な実例紹介
・理想の装花を実現するための選び方のポイント
10年以上の経験を持つフラワーコーディネーターならではの視点から、予算計画から花材選び、デザインの決め方まで、具体的にアドバイスしていきます。 理想の空間を作り上げるためのヒントが満載です。後悔のない装花選びのために、ぜひ最後までご覧ください。
最新のチャペル装花トレンド

近年のデザイントレンド
最新のチャペル装花は、「サステナブル」と「パーソナライズ」がキーワードとなっています。環境に配慮した地産地消の花材や、季節感を活かしたナチュラルなデザインが人気です。
生花とプリザーブドフラワーを組み合わせたハイブリッドスタイルが特に注目を集めており、挙式後も思い出として保存できる特徴が支持されています。
カラートレンドでは、セージグリーンやダスティーピンク、テラコッタなどの落ち着いた色調が好まれ、装花の配置は左右対称から自然な非対称デザインへと変化しています。
人気の装花スタイル
主流となっている装花スタイルは、以下の3つです。
1. ナチュラルボタニカル
季節の草花や枝物を活かした自然体な演出が特徴です。 グリーンを多めに取り入れることで、より開放的な雰囲気を演出できます。
ポイント
・ワイルドフラワーやガーデンフラワーの使用
・異なる長さの茎を活かした立体的なデザイン
・自然な色むらや個性を活かした花材選び
・季節の枝物や実ものの効果的な活用
2. モダンミニマル
花材を厳選し、すっきりとした印象に仕上げるデザインです。 花の量を抑えめにすることで、コストパフォーマンスにも優れています。
ポイント
・シンプルな色使い(白や緑を基調に)
・直線的な花材の活用
・余白を活かしたミニマルな配置
・一種類の花材を集中的に使用
3. クラシカルシック
バラやユリなどの定番花材を、モダンなアレンジで表現します。 伝統的な雰囲気を残しつつ、現代的なエッセンスを加えることで、新しい価値観を表現できます。
ポイント
・格調高い花材の現代的な解釈
・伝統的な対称性とモダンな非対称性の融合
・クラシカルな花材の新しい組み合わせ
・光沢のある花器や装飾品との調和
注目の新しい演出方法
インタラクティブ装花
ゲストが参加できる装花の演出が人気です。 例えば、セレモニー後にゲストが一輪ずつ花を加えていく参加型の装花や、ウェルカムスペースでゲストが自由にフォトスポットとして楽しめる装花など、コミュニケーションを促す演出が増えています。
サステナブルな取り組み
環境への配慮を示す新しいアプローチも注目されています。
・地元の花農家との連携による地産地消
・エコフレンドリーな資材の使用
・式後の花材寄贈や再利用
・食用花の活用によるフードロス削減
これらのトレンドや装花スタイルは、あくまでも参考としてお考えください。 最も大切なのは、おふたりらしさを表現できる装花を選ぶことです。 フラワーコーディネーターとよく相談しながら、理想の空間演出を実現していきましょう。
チャペル装花の費用相場

基本の予算プラン
チャペル装花の費用相場は、規模や花材によって15万円から45万円程度です。 基本的な装花セットは、メインの祭壇装花、バージンロードの装花、入口装花で25万円前後が目安となります。
地域や時期によって価格は変動することがありますが、一般的な価格帯は以下の通りです:
ベーシックプラン(15万円〜20万円)
・季節の花材を中心としたシンプルな装飾
・メイン装花とバージンロード装花がベース
・スペースを活かしたミニマルなデザイン
・花材は地域性の高いものを中心に使用
・装花の配置はシンプルながら効果的な配置を重視
具体的な内容
・シンプルな入口装飾:2-3万円
・祭壇メイン装花:8-10万円
・バージンロード装花:4-6万円
スタンダードプラン(25万円〜35万円)
・バラやユリなどの高級花材を部分的に使用
・サイドの装花も充実した総合的な装飾
・季節の花材と定番花材をバランスよく配置
・フォトジェニックな演出にも配慮
・装花の移動利用も可能な設計
プランの詳細
・祭壇メイン装花:12-15万円
・バージンロード装花:8-10万円
・入口とサイド装飾:5-8万円
・装花の移動費用込み
プレミアムプラン(40万円以上)
・希少な花材や装花の量を贅沢に使用
・フォトスポットとしても映える豪華な演出
・オリジナリティのある空間デザイン
・装花の配置や組み合わせに独創性を重視
・記念写真映えする演出重視
含まれる要素
・豪華な祭壇メイン装花:18-20万円
・充実したバージンロード装花:12-15万円
・華やかな入口とサイド装飾:10万円以上
・特別な装飾やライティング込み
費用配分のポイント
装花費用の効果的な配分は以下の比率が推奨されます。
・祭壇メイン装花:全体の45%
・バージンロード装花:35%
・エントランス装花:20%
予算配分の詳細ガイド
1. 祭壇メイン装花(全体の45%)
写真に最も映り込む要素となるため、高級花材の使用を優先的に検討します。装花の大きさやボリュームを十分に確保し、チャペル内のライティングとの相性も慎重に考慮していく必要があります。
2. バージンロード装花(全体の35%)
挙式中、参列者の目に常に入る位置にある装飾のため、メイン装花との調和を意識しながら、歩行の妨げにならない適切な配置を心がけます。また、挙式時間を通して美しさを保つため、持ちの良い花材を選択することが重要です。
3. エントランス装花(全体の20%)
チャペルの第一印象を決める重要な装飾であり、同時に写真スポットとしても活用されます。移動可能な設計を心がけることで、より効果的な演出が可能となります。また、費用対効果の高い花材を選ぶことで、限られた予算内で最大限の効果を引き出すことができます。
予算を有効活用するためのヒント
1. 季節に合わせた花材選び
旬の花材は比較的リーズナブルな価格で入手できるため、生花市場の相場を確認しながら、入荷量の多い時期を選ぶことをおすすめします。また、地域の花材を活用することで、輸送コストを抑えることも可能です。
2. 装花の再利用計画
挙式後のパーティー会場での活用を前提に、装花の移動費用を事前に確認し、長時間美しさを保つ花材を選択します。設置場所の事前確認も忘れずに行いましょう。
3. 優先順位をつけた予算配分
写真に映る場所や目立つ位置への投資を重視し、装花の密度にメリハリをつけることで、限られた予算でも印象的な空間を作り出すことができます。効果的な配置を工夫することで、予算以上の見栄えを実現することも可能です。
季節別おすすめデザイン

春の装花(3月~5月)
桜やチューリップを使用した、希望に満ちた春らしい演出が人気です。 新芽のグリーンを取り入れることで、みずみずしい雰囲気を演出できます。
おすすめ花材
◻︎メインフラワー: 桜(ソメイヨシノ、八重桜)・チューリップ(パステルカラー系)・ラナンキュラス(白、ピンク系)・スイートピー(淡い色合い)
◻︎サブフラワー: デルフィニウム(白、ライトブルー)・かすみ草(白)・フリージア(イエロー、白)・アネモネ(ピンク、パープル)
◻︎グリーン: ユーカリ(新芽)・レモンリーフ ・アスパラガス ・ミモザ
春の装花デザインポイント
色合いの選び方 パステルトーンを基調とした優しい色合いが重要です。淡い色のグラデーションと、白とピンクの組み合わせで春らしい柔らかさを表現します。イエローの花材をアクセントとして取り入れることで、春の華やかさを演出できます。
装花の配置 天井から垂れ下がる桜の装飾で幻想的な空間を作り出します。チュールと花材の組み合わせや、アーチ状の花の配置により、春の花園のような特別な場所を演出します。自然光を活かした配置で、より印象的な空間を創造します。
春ならではの演出アイデア 桜のフラワーシャワーで華やかなセレモニーを演出できます。チューリップの球根や押し花をお土産として準備することで、春の思い出を持ち帰っていただけます。フリージアやスイートピーの香りで、五感で楽しめる空間を作り出します。
夏の装花(6月~8月)
鮮やかな色使いと涼しげな演出が特徴です。 白やグリーンを基調に、アクセントカラーを効果的に取り入れます。
おすすめ花材
◻︎メインフラワー: デルフィニウム(青、白)・カラー(白)・アジサイ(青、紫)・ひまわり(イエロー)
◻︎サブフラワー: トルコキキョウ(白、ピンク)・カスミソウ(白)・クルクマ(ピンク)・ストケシア(ブルー)
◻︎グリーン: モンステラ ・ドラセナ ・アイビー ・斑入りピトス
夏の装花デザインポイント
涼しげな演出のコツ 涼しげな演出が重要です。水を使ったディスプレイやガラス素材を取り入れることで、清涼感のある爽やかな空間を作り出せます。風になびく軽やかな装飾で、自然な動きのある演出が可能です。
色彩計画 ホワイトとブルーを基調に、涼しげなグリーンを効果的に活用します。ビビッドカラーをアクセントとして取り入れることで、夏らしい華やかさを演出できます。光沢のある素材との組み合わせで、さらに爽やかな印象を創造できます。
暑さ対策を考慮した花選び 耐熱性が高く水揚げの良い花材を中心に選定します。予備の花材を準備し、長持ちする品種を選ぶことで、式の始まりから終わりまで美しい状態を保つことができます。
秋の装花(9月~11月)
深みのある色合いと実ものを活かした装飾が人気です。 紅葉した枝物を取り入れることで、季節感を演出できます。
おすすめ花材
◻︎メインフラワー: ダリア(深紅、オレンジ)・バラ(アンティーク調)・リシアンサス(パープル)・ガーベラ(オレンジ、イエロー)
◻︎サブフラワー: ケイトウ(ワイン、赤)・リンドウ(青、紫)・キバナコスモス・スカビオサ
◻︎実もの&枝物: 紅葉(モミジ、イチョウ)・南天の実・山ぶどう・木の実各種
秋の装花デザインポイント
色彩の重ね方 深い色味を重ねたグラデーションで、奥行きのある空間を演出します。アンティーク調の落ち着いた色合いで温かみのある雰囲気を作り、光沢のある素材を取り入れることで洗練された印象に仕上げます。
テクスチャーの活用 実ものの豊かな質感やドライフラワーを取り入れることで、秋ならではの深みのある装飾が可能です。木の実や枝物などの自然素材で、より一層秋らしい雰囲気を演出できます。
秋らしい演出アイデア 様々な実ものを装飾的に配置することで、ドライフラワーを効果的に活用します。自然光との調和を意識し、パンパスグラスなど風になびく素材を取り入れることで、動きのある柔らかな空間を作り出せます。
冬の装花(12月~2月)
凛とした印象の花材と、温かみのある装飾がポイントです。 シルバーリーフや針葉樹を組み合わせることで、冬らしい雰囲気を演出します。
おすすめ花材
◻︎メインフラワー: バラ(深紅、白) ・カラー(白) ・アマリリス(赤、白) ・シンビジウム
◻︎サブフラワー: スイトピー(白) ・フリージア(白) ・スターチス ・デンファレ
◻︎グリーン&枝物: シルバーリーフ ・針葉樹(ヒバ、モミ) ・ユーカリ ・白樺
冬の装花デザインポイント
冬季ならではの工夫 寒暖差を考慮した適切な温度管理が重要です。予備の花材を確保し、搬入時には寒気から花材を守る保護対策を行うことで、理想的な状態を保ちます。
温かみのある演出 温かみのある演出が重要です。キャンドルの柔らかな灯りと花々を組み合わせ、ロマンティックな雰囲気を作ります。温かみのある照明と上質なファブリックで優雅な空間を演出し、光沢のある素材で冬の光を美しく反射させます。
色彩バランス 純白を基調に冬の清楚な雰囲気を表現します。深紅の花材をアクセントとして取り入れ、シルバーの装飾でモダンな印象を加えます。季節のグリーンとの調和で、自然な温かみを演出します。
季節を問わない装花の基本ポイント
写真映えを考慮した装花では、自然光を効果的に活用し、バックグラウンドとの調和を意識します。立体的な奥行きを持たせ、主要な撮影アングルを意識した花材配置で、どの角度からも美しく映える空間を演出します。
長時間の美しさを保つコツ 装花の美しさを長時間保つために、入念な水揚げと適切な温度管理が重要です。予備の花材を用意し、こまめなメンテナンスを行うことで、式を通して美しい状態を維持できます。
香りへの配慮 強すぎない香りの花材を選択し、複数の花材の香りバランスに気を配ります。チャペル内の換気を考慮し、アレルギーをお持ちの方への配慮として、アレルギー反応の少ない花材を選びます。
賢い装花の選び方

予算を抑えるコツ
1. 旬の花材を中心に選ぶ
季節の花材は新鮮で美しく、比較的リーズナブルです。 市場での取引量が多い時期を選ぶことで、品質の良い花材を適正価格で入手できます。 地元の花市場や農家から直接仕入れることで、鮮度が高く、輸送コストを抑えた花材を確保できます。
具体的なポイント
・花市場の相場をチェック
・地元の花農家との連携
・仕入れ時期の調整
・保管方法の確認
2. メイン装花に予算を集中
写真映えするメイン装花に重点を置き、サイドは控えめにします。 祭壇装花は結婚式の印象を大きく左右するため、ここにしっかりと予算を配分します。 バージンロードの装花は、シンプルながら効果的な配置を心がけましょう。
効果的な予算配分
・メイン装花:全体の50%
・バージンロード:30%
・入口装飾:20%
3. 花材のミックス使用
生花とアーティフィシャルフラワーを組み合わせることで、コストを抑えられます。 高所や手の届きにくい場所の装花には、アーティフィシャルフラワーの使用を検討します。 プリザーブドフラワーは、記念として保存したい部分に限定して使用するのがおすすめです。
賢い組み合わせ方
・メイン部分は生花
・サイド装飾は一部造花
・保存用にプリザーブド
・グリーンは使い分け
打ち合わせ時の確認事項
1. 設置・撤去の時間管理
装花の設置は式の2-3時間前から開始し、式の30分前までに完了する必要があります。スタッフの動線と前後の予約状況を確認し、パーティー終了後の撤去時間も明確にしておきましょう。
2. 花材に関する確認
季節性と入手可能性を確認し、品質保持のための温度管理方法を決定します。予備の花材確保とアレルギー対応についても事前に打ち合わせが必要です。
3. 予算面での確認
基本プランの内容とオプション料金を確認し、追加変更の可能性について検討します。支払い条件とキャンセル規定も必ず確認しておきましょう。
4. 緊急時の対応計画
緊急時に備えて、担当者の連絡先を共有し、予備の花材や天候変更への対応プランを準備します。トラブル発生時の代替案と保険の適用範囲についても、事前に確認することが重要です。
より良い装花選びのポイント
1. 会場特性の活用
建築様式との調和や自然光の考慮が重要です。会場の下見を行い、空間の特徴を把握し、動線と写真スポットを設定します。過去の実績を参考にしながら、専門家の意見も取り入れることで、より適切な装花プランを作成できます。
2. 記録と記念性
写真やビデオ撮影を意識した装花配置が重要です。メイン装花との距離や光源との関係、背景との調和を考慮し、様々な角度からの撮影に対応できるよう工夫します。思い出作りの演出と保存方法も事前に検討しましょう。
3. 実用面の重要ポイント
アレルギーへの配慮と適切な温度管理が欠かせません。強いアレルギー反応を引き起こす花材は避け、適切な空調管理とこまめな水分補給を行います。また、安全な設置方法と移動のしやすさにも注意を払います。
4. 思い出づくりの演出
思い出づくりの演出として、おふたりの好みの花材を使用し、ストーリー性のある装飾を心がけます。フラワーシャワー用の花弁やプリザーブドフラワーの記念品準備、装花の一部お持ち帰りなど、ゲストと共有できる演出を取り入れることで、より印象的な空間を作り出せます。
まとめ
チャペル装花は、結婚式の空間演出において重要な要素です。 予算や好みに合わせて、さまざまなデザインや花材を選ぶことができます。 季節感やテーマ性を大切にした装花選びがおすすめです。
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